AV業界ブログ
AV業界2020年のニュース3つ
コロナ禍で大きく世界中が揺れた2020年ですが、AV業界にも大きなニュースがいくつもありました。
その中には時代の流れから起こったもの、コロナ禍が関係したものなどさまざまなものがあります。
そこでここではAV業界に起きたニュースの中で特に大きなものを3つ紹介していきたいと思います。
1.Amazonもアダルト見放題参入
コロナ禍はAV業界にも大きな変化をもたらしました。
2020年3月以降になると緊急事態宣言、外出抑制などが行われるようになってきたのです。
そうすると、飲み屋などの飲食店、キャバクラなどの接待を伴う飲食店の他に風俗店にも通えないという事態になってきたのです。
外に自由に出れないという状況はAV作品の需要を一気に高めました。
もちろんコロナ禍の中では新作を撮影、販売するということも難しくなったのですが、これまでに販売されていた作品を「動画配信」という形でリリースすることが求められたのです。
それに対して業界もすぐに対応しました。
3月13日には大手AVメーカーであるソフトオンデマンド(SOD)が200本の作品を無料で視聴できるキャンペーンを発表したところ、数万以上のアクセスが集中してサーバーがダウンするという事態になったのです。
こういった動きに配信サイトや他の企業も行動を開始していきます。
大手配信サイト「FANZA(旧DMM.com)」の動画見放題チャンネルなどは会員数を増やしていきました。
さらに動いたのがネットショッピング界の大手「Amazon」です。
Amazonでは4月末から「定額990円でAV5万本が見放題」というサービスを始めました。
これは動画配信サイトで多く使われている形式のサービスで、月額定額使用料を支払うことで、見放題になるというものです。
大手企業Amazonが参入してきたことの意味合いは非常に大きく、これから動画配信のサブスクリプション(定額見放題)はますます増加していくことが考えられます。
次世代にはこの方式が一般になっているのかもしれません。
2.赤字9000万円のアダルトビデオとは
2020年10月19日放送のネット番組で取り上げられたことから、一般的に知られることになったニュースです。
この番組では「エロ業界の風雲児を徹底解剖! ソフト・オン・デマンドSP」というサブタイトルがつけられ、SODにスポットを当てて特集が組まれていました。
そこで発表されたのがこのニュースです。
近年、AVの普及は目覚ましいものがあり、誰でも簡単に見ることができるようになってきた反面、制作予算を抑える動きとなっており、1本あたりの製作費は減少してきている傾向があります。
そんな中、撮影されたのがこちらの作品です。
数多くの有名女優を出演させており、登場する際にも高級外車に乗って登場してきます。
さらに企画がスタートする際には演奏隊による生演奏でのファンファーレが行われます。
ここまでですでにかなりの予算が使われたということですが、本番はここからです。
地上20mの高さにクレーンで吊るした巨大なアクリル板のステージを作り、その上でAVの撮影を行うというものです。
クレーンで吊るしている場所をヘリコプターから空撮するというシーンもあり、そのスケールの大きさがわかります。
その高さゆえのドキドキ感からエロさよりも、おもしろさや感動がおこるという作品ですが、この作品を撮影するために多くの出演者、スタッフの人件費、高級外車や演奏隊の費用、アクリル板などの製作費、クレーンやヘリコプターのレンタル費用、広大な土地の確保費用、危険な撮影であることを踏まえての保険料などで高額な費用がかかったということです。
一応、撮影されている本番部分では「野球部キャプテンとそれに憧れる女子高生」という設定があり、それに沿って撮影が行われているのですが、出演者はその高さゆえの恐怖から演技を普通にできるはずもなく、違った意味でのおもしろさがあると紹介されました。
ここまで費用をかけた作品ですが、まず製作費にここまでの金額をかけた時点で収益を上げることは非常に難しくなっています。
また、ここまで大掛かりに行った作品ではありますが、この番組で取り上げられるまでそこまで大きな話題になることもなく、売り上げ的にもそれほど高くはありませんでした。
そのため結果的に「赤字9000万円」となったのです。
この番組にはSODの社員が出演しており、この作品についてコメントをしていましたが、ここまで費用をかけて作品を作ったことに対しては「面白そうだったから」とコメントを残しています。
3.アイドルとAVの合成動画“ディープフェイク”で初の逮捕者
こちらは2020年10月のニュースです。
アイドルやタレントの女性芸能人の顔などとAVを合成したフェイク動画「ディープフェイク」を作成してインターネットで公開していた大学生の男ら2人が逮捕されたというものです。
2人は合成したい人の顔写真からパターンを学習させるという「ディープラーニング」の技術を利用して動画を作成していました。
これは正式な使い方をしていれば動画、映画、ゲームなどの品質向上を行うことができるツールなのですが、フェイク動画を作ることに利用されて悪用されるということも起こっているものでもあります。
そのため、海外ではすでにディープフェイク対策が行われており、
・Twitterは「警告ラベル」を導入
・Facebookは検出技術の開発コンテストを開催
・Googleは特定する技術を開発
とそれぞれ対策が行われています。
実は似た事例は昔から起こっています。
当時はアイドルなどの顔とグラビアアイドルやAV女優の体を組み合わせる「コラージュ」と呼ばれるものでしたが、これらは静止画でした。
それが技術の進歩によって動画でも行われるようになってきているのです。
しかし問題は現在の日本では「ディープフェイクそのものを規制できる法律はない」ということです。
弁護士の見解では、「個人的に実験・研究したり制作・製造したりする分には法律違反になるものではないし、その時点で禁じるのはやり過ぎだと思う。
以前にゲームソフトのコピープロテクトを外すマジックコンピューター、いわゆる“マジコン”の事件が起きたときも、研究のような行為までは規制されないということになった。
使い方によっては素晴らしい技術なので、上手く使えば亡くなった映画監督や亡くなった俳優による新作映画なども作れるかもしれない」
となっています。
すなわち、ディープフェイクを行ったというだけでは逮捕して罰する法律はないということになるのです。
それでも今回警察が逮捕に踏み切ったのは、逮捕された二人がそれぞれ250本、1000本以上という多くの動画を作成しており、150本、250本以上を公開していたという行為が悪質とみなされたためです。
直接罰する法律がないため、使用された女性芸能人に対する「名誉棄損」と一般に販売されているAVを勝手に使用したことによる「著作権侵害」という法律で逮捕したという点に注目が集まっています。
これはどちらも女性芸能人の事務所、AVの制作会社が名誉毀損と著作権侵害で告訴をしたために逮捕に至ったものです。
技術の進歩によって、今までになかった犯罪が増えてくるということも考えられています。
まとめ
世界的にコロナが猛威を振るった2020年でしたが、AV業界にも色々な事件、ニュースがありました。
中にはコロナが関係したものや、これからますます増えていきそうな内容のものもあります。
2021年にどういったニュースがあるのか、今から気になるところです。